「大学生活を始めてみて」
筑紫女学園大学 人間科学部人間関係専攻 発達臨床心理コース1年 花田 あゆみ さん
スーツ姿がとても初々しい花田さん。大学を目指す後輩たちの力になりたい!と、みんなが聞きたい知りたいことをたくさん話してくれました。
幼稚部から高等部まで聾学校で学んできた花田さん。コミュニケーション手段はもちろん手話。そんな花田さんにとって、手話のない授業や学生生活は苦労の連続。慣れるのに時間がかかったそうです。
しかし、高校時代から何事に対しても真摯に取り組んでいた花田さんは、ノート・PCテイクを受けるからには、自らが情報保障や障害者の支援について学ぼうと、「MSG(学内の障がい者支援団体)」の講習会や学習会に積極的に参加し、たくさんの仲間に出会うことができたそうです。
最後に、聴覚障害学生として、大学で学ぶ自分自身が大切にしていることと、大学進学を目指す後輩たちへ頑張ってほしいことを次のように話してくれました。
○ノート・PCテイクをしてくれる学生に対する感謝の気持ちを忘れないこと。
○進路について迷った時、自分の思いを保護者や先生にきちんと伝え、相談にのってもらうこと。
そして、後悔のないよう最後は自分自身で決めること。
○ひとつでも多く言葉を覚え、語彙を豊かにすることが大切であること。
「今、伝えたいこと」
九州産業大学 工学部 バイオロボティクス学科3年 鍋島 隆太朗 さん
3年前、数学の先生になりたくて大学進学をめざした鍋島さん。現在大学では、ロボット技術や機械工学など最先端の技術を学んでおり、その技術を工学・医学・福祉といった側面から社会で生かせる仕事に就きたいと、熱く語ってくれました。
大学の情報保障は有志学生によるノートテイク。貴重な時間を使ってくれるテイカーへの感謝の気持ち、労をねぎらう気持ちを忘れないことが大切ですが、ノートテイクの技術には差があり、テイカーが情報を取りこぼすこともあります。提供された情報だけを頼りにするのではなく、自分自身でも友人に授業内容や課題、持参物などを必ず確認するようにしており、聴覚障害学生が大学で学ぶためには、同じ学科の友人の存在も大切だと話してくれました。
また、社会が求める積極性・社会性を身に付けること、夢中になれることを見つけ熱中することなど、自立した社会人になるための心構えや、充実した大学生活を送るための秘訣について話してくれました。