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2023年2月13日

卒業生からのメッセージ(第18期卒業生・谷口真菜さん)

卒業生からのメッセージ

第18期卒業生 谷口真菜


 

皆さま、初めまして。18期生として卒業した谷口と申します。

高校を卒業してからあっという間に10年以上経ちました。今の会社は大学を卒業してから入社し、10年目になります。会社では事務職に就いています。内容は、社内環境やルール整備・備品管理や来客対応などの庶務、行政手続き、法令に基づいたイベント(健康診断など)の運営、株主総会の運営フォローなど、多岐にわたります。

入社したときから、社員の皆さまには聴覚障がいがあることは理解していただき、筆談やメール、チャットツールなどを使ってコミュニケーションを取ってくれています。  

これらの経験から、後輩の皆さんに伝えられることはなんだろうと考えてみました。浮かんだのは、入社時から意識していることです。ここではそれを紹介したいと思います。

それは、仕事について口頭で話したあと、改めてメールやチャットツールなどで文章にして、齟齬(そご、お互いが話した内容に行き違いなどがあること)がないようにしていることです。毎回ではないのですが、はっきりしない仕事の指示や、法令に関すること、相手の要望など、複雑な内容だったときは「先ほどはありがとうございました。念のためメールにも残しますね」と文章にしてまとめ直したものを相手に送ります。何もなければそのままですが、時々少し食い違っていたことが分かるときもあり、お互い認識を合わせて、間違いを最小限に抑えて仕事を進めることができるようにしています。

最初は、その場でオウム返しをして確認をしていましたが、状況によってはかえって混乱したり、読唇(話し手の口の形を見て言葉を理解する)することに集中するあまり、うまくコミュニケーションが取りにくいことがありました。そのため、方法を変えてメールやチャットという、視覚化でき、かつ履歴が残る方法で確認するようにしました。少し手間がかかりますが、この方法は齟齬を確認するだけではなく、自分の頭の整理にもなるので自分にとっては良い方法でした。もう少し大きなプロジェクト(格好良い言い方ですが、中身はそうでもないですよ)になれれば、タスク管理ツールなどを使ってやり取りをします。

最近、ごく簡単な依頼を口頭だけで引き受けて間違えることが連続してしまい、原因を振り返ってみると慣れによる慢心(いい気になること)もあったなと気づいたので初心にかえってメモやふせんを片手に確認をするようにしています。

 

具体的な内容になってしまいましたが、仕事というのは、試行錯誤と工夫の連続であるなと10年目にして気づいたので、ここで紹介いたしました。記憶の片隅にでも置いていただき、いつかみなさんの役に立つようなことがあれば、嬉しいです。

最後まで読んでいただきましてありがとうございます。

末筆になり恐縮ではありますが、皆さんの前途が幸多からんことをお祈り申し上げます。



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