令和5年度 第2学期 終業式
校長式辞
間もなく令和５年が終わろうとしています。
今年は色んなスポーツの世界大会が行われ、日本代表選手が大いに活躍しました。 中でもWBCは今でも繰り返し映像とともに語り草となっています。決勝戦を前に、大谷選手が言った、「憧れるのをやめましょう。」が今年の流行語候補となりました。そして、今や大谷選手だけでなく、沢山の日本人が世界中の人たちから憧れられる立場になっています。
本校においても、２学期は体育祭をはじめ、九ろう体育大会、また先生たちの公開授業研究会など例年にはない大きな行事が次々とあり、生徒の皆さんも、先生方もとても忙しい４ヶ月でした。
さて、皆さんは憧れる人、そのようになりたいと思う目標に当たる人がいますか？私にとっての憧れる人はこの人、マルチン・ルーサー・キング牧師です。決して暴力によらず、しかし、徹底して社会の不条理には服従せずに黒人差別と闘ったアメリカの黒人牧師です。そしてもう一人、もっと身近で自分の今の仕事と関係がある、私の目標とする人がヒゲの校長こと高橋潔校長です。どういう人かは皆さん映画で見たとおりです。先週、２年生の修学旅行でその高橋潔校長が２６年間第６代校長を務めた学校に行ってきました。実は約２０年前にも、私は修学旅行の引率で同校を訪ねたのですが、その時とは異なり、高等部の生徒数が激減していて、驚くと同時に淋しい思いでした。そして、最終日に訪れた京都の東寺で、護摩木という木製のお札を買い、そこに、「聾学校繁盛」という願いを書き入れて奉納してきました。
ヒゲの校長の映画でもあったように、そして４月の始業式で話したとおり、聾学校は一つの大きな家族だと私は思っています。そして、本校は若干頼りない家長ではありますが、今、先生方や専攻科・３年生を中心に、今年１年で良い家族になりつつあると感じています。そして、間もなく専攻科２年、本科３年生はこの家から巣立っていきます。
皆さんも憧れる人、目標とする人を見つけてほしいと思います。そして、いつか憧れを越えて、自分自身が後輩たちの目標となれるような、自分の人生をしっかり見つけて欲しいと願っています。
１月９日、また全員とここで会えることを楽しみにしています。